2012年6月3日日曜日

6月2日 帝国劇場「エリザベート」スタンディングオベーション



本日は「エリザベート」大好きのAKIKOと一緒に2回目の春野「エリザベート」観劇。


初日は石丸トートだったが、今回は山口トートである。


石丸さんのクールで、ロックしているセクシー・トートに比べて、山口トートは妖しさたっぷりの貫禄ねっとり系だった。


声の響き、曲想の作り方が全く違うのがおもしろい。


春野エリザベート――。
おてんばな少女時代もとても自然で愛らしかった。
自分に目覚める様、美貌を磨き上げ、エーデルワイスの花に星型の飾りでアップにする姿、いずれも本当に素敵。
歌も丁寧で、声が柔らかくて、そして心配していた高音域もすーっと伸びて、「私だけに」も表現力たっぷりで、大感動。聴き惚れました。
年齢を重ね、孤独を深めていくところも、とても自然で納得できる。
この透明な感じが、春野さんの魅力なのかも。


初日は前から4列めだったのと、興奮しすぎで、全体を見まわすことができなかったけれど、今回は黒天使やミルクのときの群舞など細部までじっくり見ることができたのも、収穫(ちなみに今回は8列目の中央でした)


拍手が鳴りやまなかった。初日に続き、スタンディングオベーション。
カーテンコールを何度も重ね、会場が明るくなっても、その場を立ち去る人がいない。
明るくなった会場に、もう一度幕が開く。
春野エリザベートと山口トートが笑顔で手をふる。
嵐のような拍手の中、幕がおりた。




なんでこんなに、「エリザベート」っておもしろいんだろう。
 やんちゃな少女時代を過ごしたエリザベートは、皇帝フランツと結婚する。しかし、フランツは母ゾフィーのいうなり。エリザベートは絶望し、自分の人生は自分のものだと覚醒する。家族がばらばらな中で皇太子ルドルフは両親の愛を十分に受けられずに育つ。やがてルドルフは父に反抗し、革命家とともに行動し、挫折。自殺してしまう。
 トートはそんなエリザベートを常に見守り、彼女の愛を得たいと願う。それだからこそ、ルドルフが死んだとき、「殺してほしい」とすがりつくエリザベートを「まだ私を愛していない」と突き放すのだ。
 エリザベートは孤独をどんどん深めていく。晩年、フランツがエリザベートに「人生のゴールは寄り添いたい」と誘っても、「違うゴールをめざす」と拒み、自分の生き方を曲げない。そして最後にルキーニに暗殺されてはじめて「自由な魂が安らげるところに」連れて行ってほしいと、エリザベートはトートの胸に飛び込んでいく……。


 
 楽曲がいいというのはもちろんだけど、
 
女性の自立、滅びの美、傾城の美女……そんなたくさんの要素が私を捉えて離さないのではないかしら。













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